プロパンガスを利用していると、「何年契約なのかわからない」「10年や15年契約と書かれているけれど、この期間は普通なの?」と疑問に感じることがあります。
特にガス会社の変更や引っ越しを考えたとき、契約期間や違約金の存在に気づいて不安になる人もいるでしょう。
プロパンガスには全国一律の契約年数はなく、期間や更新条件は契約内容によって異なります。
また、配管や給湯器などの設備費が関係し、10年・15年といった長期の契約期間が設定されているケースもあります。
この記事では、プロパンガスの契約期間をはじめ、長期契約の仕組み、自動更新、途中解約時の違約金や設備費、2024年の制度改正までわかりやすく解説します。
契約書で確認したいポイントも紹介するため、自分の契約状況を整理する際の参考にしてください。
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プロパンガスの契約期間は何年?
プロパンガスの契約期間は、すべての利用者で同じではありません。
まずは、契約期間の基本と10年・15年契約、自動更新について確認しましょう。
契約期間に一律の年数はない
プロパンガスには、「必ず○年間契約する」という全国一律の契約期間はありません。
契約期間の有無や年数、更新方法は販売店との契約内容によって異なり、期間が定められていない場合もあります。
そのため、「プロパンガスなら10年契約」「一般家庭なら2年契約」などと年数だけで判断することはできません。
自分の契約期間を知りたい場合は、契約書の契約開始日・契約期間・満了日・更新条件を確認しましょう。
設備の貸与を受けている場合は、ガスの供給契約とは別に設備に関する契約が設けられていることもあります。
10年・15年の長期契約がある場合もある
10年・15年などの長期契約は、販売店が配管や給湯器などの設備費を負担している場合に設定されてきたケースがあります。
利用者が設備の初期費用をまとめて負担しない代わりに、一定期間同じ販売店からLPガスの供給を受ける仕組みです。
ただし、10年や15年がプロパンガスの標準的な契約期間というわけではありません。
契約書に長期間の記載がある場合は、ガスの供給期間なのか、設備費の精算に関係する期間なのかを確認しましょう。
途中解約で設備費の未精算分などが発生する契約もあるため、解約条件もあわせて確認することが大切です。
契約期間は自動更新にも注意する
契約期間が決められている場合は、満了日だけでなく自動更新の有無も確認してください。
契約によっては、満了前に解約の申し出をしなければ、自動的に契約が更新される場合があります。
また、利用者が更新を拒否できる期間を極端に短くするなど、LPガス事業者の変更を不当に妨げる条件は問題になる可能性があります。
「期間が終われば自動的に契約も終了する」と考えず、契約書の「更新」「解約」「契約期間」などを確認しましょう。
更新しない場合の申出期限も把握しておくと安心です。
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プロパンガスの長期契約と設備費の仕組み
10年・15年などの長期契約には、住宅へ設置する設備の費用が関係していることがあります。
設備費との関係や貸付配管について確認しましょう。
長期契約は設備費と関係することがある
長期契約の背景には、LPガス販売店が配管や給湯器などの設備費を負担する仕組みがあります。
住宅所有者が設備代を最初に全額負担しない代わりに、一定期間LPガスを利用することを前提としているケースです。
途中で販売店を変更すると、契約内容によっては設備費の未精算分を請求されることがあります。
そのため、「設備を無料で付けてもらった」と考えるだけでは十分ではありません。
設備費を誰が負担したのか、設備の所有者は誰なのか、解約時にどのような精算が必要なのかを確認しましょう。
設備費と契約期間の関係は、関連記事「プロパンガスの無償貸与契約の仕組み」でも詳しく解説しています。
貸付配管では配管の所有者を確認する
貸付配管とは、LPガス販売店が住宅のガス配管を所有したまま、利用者へLPガスを供給する仕組みです。
建築時の配管費用を販売店が負担する一方、事業者を変更するときに設備の扱いが問題となり、切り替えを難しくする要因になることがあります。
現在のLPガス取引適正化ガイドラインでは、新規契約について建物所有者と配管所有者を一致させ、貸付配管を行わない方向で取り組むことが望ましいとされています。
契約書に「設備貸与」「設備賃貸借」「配管設備」などの記載があれば、設備の所有者を確認しましょう。
ガス供給契約とは別に設備契約がある場合もあります。
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LPガス契約の規制について(2024年改正)
LPガス業界の商慣行を見直すため、2024年7月2日から新たな規制が施行されています。
長期契約にも関係するため、主な内容を確認しておきましょう。
事業者変更を妨げる契約が規制された
2024年7月2日から、利用者によるLPガス事業者の選択を妨げるおそれのある条件付き契約などが規制されています。
経済産業省は、正常な商慣習を超えた利益供与や、LPガス事業者の切り替えを制限するような条件付き契約の締結などを禁止しました。
ガイドラインでは、高額な違約金や設備の高額な買取り条件なども、事業者変更を不当に制限する可能性がある例として示されています。
契約内容を確認するときは、「何年契約か」だけでなく、途中で販売店を変更するとどのような条件が発生するのかも確認しましょう。
10年・15年契約が一律禁止されたわけではない
10年・15年という契約期間だけを理由に、直ちに禁止された契約とは判断できません。
2024年の制度改正は、「10年以上の契約は禁止」といった形で契約年数そのものを一律に規制するものではないためです。
重要なのは、長期間の契約によって利用者による事業者の変更が不当に制限されていないかという点です。
長期契約がある場合は、その期間が設定された理由や、途中解約時に発生する費用を確認しましょう。
「長期契約だから違法」「契約期間中だから変更できない」と年数だけで判断するのは避けてください。
改正前の契約がすべて無効になるわけではない
2024年7月2日より前に締結された契約が、制度改正によって一律に消滅するわけではありません。
改正前に行われた契約などへ新たな規律がさかのぼって適用されるわけではないため、以前の設備貸与契約などが残っている可能性があります。
ただし、過去の契約であっても、利用者に不利益を与える内容については見直していくことが望ましいとされています。
「昔の契約だから必ず支払う」「制度が変わったから支払わなくてよい」と一律に判断せず、契約書と請求内容を確認しましょう。
金額の根拠がわからなければ、販売店へ説明を求めることが大切です。
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プロパンガスを途中解約する際の違約金・設備費
契約期間が残っていても、契約内容によっては途中解約できます。
ただし、設備費などの精算が必要になる場合があるため、事前に契約書を確認しましょう。
契約期間中でも解約できる場合がある
10年・15年などの契約期間中でも、契約内容に沿って解約できる場合があります。
「10年契約だから10年間は絶対に解約できない」と一律に考えることはできません。
ただし、設備貸与などが関係する場合は、途中解約によって未精算の設備費などを請求される可能性があります。
契約書の「契約解除」「中途解約」「設備費」などを確認し、解約できるかだけでなく、どのような費用が発生するのかまで把握しておきましょう。
違約金と設備費は別の費用
途中解約時に請求される費用が、すべて違約金とは限りません。
契約を途中で解除することに対する違約金と、販売店が負担した設備費の未精算額や買取代金では、費用の性質が異なります。
たとえば、15年間で設備費を精算する契約を途中で終了すれば、契約内容に応じて残っている設備費を請求されることがあります。
請求を受けたら、違約金なのか設備費なのかを確認してください。
設備費の場合は、対象設備、当初の金額、精算期間、現在の残額なども確認すると判断しやすくなります。
高額請求されたら算定根拠を確認する
途中解約で高額な費用を請求された場合は、契約書と金額の算定根拠を確認しましょう。
「何に対する費用なのか」「契約書のどこに記載されているのか」「どのように計算したのか」を販売店へ確認することが大切です。
LPガスの取引適正化ガイドラインでは、高額な違約金や貸与設備の高額な買取り条件などは、事業者変更を不当に制限する可能性があるとされています。
販売店から説明を受けても疑問が残る場合は、消費者ホットライン188から消費生活センターなどへ相談する方法があります。
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プロパンガスの契約期間を確認する方法
自分のプロパンガス契約が何年なのかわからない場合は、契約書や販売店から交付された書類を確認しましょう。
確認したいポイントを紹介します。
契約書で期間や更新条件を確認する
契約期間を調べるには、まずLPガス販売店と交わした契約書や約款を確認してください。
契約開始日、契約期間、満了日、自動更新の有無、途中解約の条件などを確認します。
設備貸与を受けている場合は、ガス供給契約とは別に「設備貸与契約書」「設備賃貸借契約書」などが作成されている可能性もあります。
ガスの契約書に期間が記載されていないからといって、設備に関する契約もないとは限りません。
特に配管や給湯器を販売店側の負担で設置している場合は、設備関係の書類も確認しましょう。
14条書面で設備や費用を確認する
契約内容を整理するときは、液化石油ガス法第14条に基づいて交付される書面も確認しましょう。
14条書面には、料金の算定方法や設備の所有関係、設備の設置・変更・修繕・撤去にかかる費用などが記載されています。
販売店が所有する消費設備を利用している場合は、利用者が支払う費用や、契約解除時に設備の所有権を移転する場合の精算額の計算方法なども確認できます。
契約期間については契約書や約款を確認し、14条書面では設備の所有関係や費用負担を照らし合わせるとよいでしょう。
書類がなければ販売店へ確認する
契約書が手元にない場合は、現在契約しているLPガス販売店へ問い合わせましょう。
契約開始日・満了日・自動更新の有無・設備契約の有無・途中解約時の費用をまとめて聞くと、契約状況を把握しやすくなります。
設備貸与がある場合は、「販売店所有の設備はありますか」「途中解約した場合の設備費はいくら残っていますか」と具体的に確認してください。
口頭だけでは内容を確認しにくいため、可能であれば契約書や設備関係書類の写しを依頼すると安心です。
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住宅別に見るプロパンガス契約の注意点
プロパンガスの契約状況は、戸建てと賃貸住宅で異なります。
住宅の種類に応じた注意点を確認しましょう。
戸建ては設備契約も確認する
戸建て住宅では、ガスの供給契約だけでなく、配管や給湯器などの設備契約も確認してください。
住宅を建てた際に販売店の負担で設備を設置している場合、長期間の契約や設備費の精算条件が設定されていることがあります。
中古戸建てでも、既存の配管を誰が所有しているのか確認しておくことが大切です。
ガス会社を変更したい場合は、契約期間・設備の所有者・解約時の費用を整理したうえで、他社との比較を進めましょう。
賃貸はガス会社を変更できない場合がある
賃貸アパートやマンションでは、入居者だけでLPガス販売店を変更できないケースがあります。
建物全体のガス会社を大家や管理会社が決めていることが多く、1室だけ別の販売店へ切り替えるのが難しいためです。
入居者本人が結ぶガス利用契約と、建物所有者とLPガス事業者との契約は分けて考えましょう。
退去時は自分が利用しているガスの停止手続きを行いますが、建物全体の供給契約を解約するわけではありません。
販売店そのものを変更したい場合は、まず大家や管理会社へ相談してください。
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プロパンガス契約前に確認すること
これからプロパンガスを契約する場合は、料金だけでなく契約期間や解約条件も確認しておきましょう。
将来のトラブルを防ぐために重要なポイントです。
契約期間と自動更新の条件を確認する
契約前には、契約期間の有無と更新条件を確認しましょう。
期間が設定されている場合は、「何年間か」だけでなく、なぜその期間が設けられているのかも確認してください。
設備貸与が関係する場合は、設備の契約期間や、満了後の扱いまで確認することが大切です。
自動更新される契約なら、更新を希望しない場合の申出期限も把握しておきましょう。
契約期間・更新方法・設備契約をまとめて確認しておくと、将来販売店を変更する際にも判断しやすくなります。
途中解約時の費用を確認する
契約前には、途中解約した場合に発生する費用についても確認しましょう。
確認するのは、解約金の有無だけではありません。
設備貸与がある場合は、対象設備、設備価格、精算期間、途中解約した場合の残額計算なども確認してください。
特に「設備を無料で設置する」と説明された場合は、本当に費用負担がないのか、一定期間の利用を前提とした契約なのかまで確認することが大切です。
内容がわかりにくければ、その場で判断せず、書面を確認してから契約しましょう。
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まとめ
プロパンガスには全国一律の契約期間はなく、期間の有無や年数は契約内容によって異なります。
10年・15年などの長期契約が設定されている場合は、配管や給湯器などの設備貸与が関係していないか確認しましょう。
2024年7月2日からは、利用者によるLPガス事業者の選択を妨げるおそれのある条件付き契約などが規制されています。
ただし、長期契約がすべて禁止されたわけではなく、制度改正前の契約がすべて無効になるわけでもありません。
契約書で契約期間、自動更新、解約条件、設備の所有関係を確認し、途中解約で費用を請求された場合は、違約金なのか設備費なのか、算定根拠まで確認しましょう。
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プロパンガス契約期間に関するよくある質問
プロパンガスの契約期間について、よくある疑問をまとめました。
契約内容を確認するときの参考にしてください。
Q.プロパンガスは何年契約が普通?
プロパンガスに「通常は○年」という全国共通の契約期間はありません。
期間を定めていない契約もあれば、設備費との関係で10年・15年などの期間が設定されているケースもあります。
そのため、一般的な年数から自分の契約期間を判断することはできません。
契約書で契約開始日・満了日・更新条件を確認しましょう。
設備契約が別に存在する場合もあるため、関連する書類もあわせて確認してください。
Q.10年契約でも途中解約できる?
10年契約の途中でも、契約内容に沿って解約できる場合があります。
ただし、設備貸与が関係している場合は、未精算の設備費などが発生する可能性があります。
「10年契約だから絶対に変更できない」と考えず、契約書の中途解約や設備費に関する項目を確認しましょう。
費用を請求された場合は、違約金なのか設備費なのか、金額をどのように計算したのかまで確認することが大切です。
Q.15年契約は違法になる?
15年という契約期間だけを理由に、直ちに違法とは判断できません。
2024年の制度改正では契約年数を一律に制限しているのではなく、LPガス事業者の変更を不当に制限するような条件付き契約などが規制されています。
そのため、期間の長さだけでなく、途中解約時の違約金や設備の買取条件、自動更新なども確認しましょう。
疑問があれば販売店へ説明を求め、必要に応じて消費生活センターなどへ相談してください。
Q.契約満了後は違約金がかからない?
契約期間が満了しても、必ず費用が一切かからなくなるとは限りません。
ガス供給契約とは別に設備契約が残っていたり、契約が自動更新されていたりする可能性があるためです。
一方、契約期間中の解約を条件とする違約金であれば、満了後は発生条件から外れる場合もあります。
契約満了日だけでなく、自動更新の有無、設備費の残額、設備の所有関係まで確認しましょう。
Q.契約期間がわからないときは?
契約期間がわからない場合は、まず契約書や約款を確認し、見つからなければLPガス販売店へ問い合わせましょう。
契約開始日、満了日、自動更新の有無、設備契約の有無、途中解約時の費用をまとめて確認すると現在の状況を把握しやすくなります。
14条書面では、設備の所有関係や費用負担なども確認できます。
書類を紛失している場合は、販売店へ契約書などの写しを依頼できないか相談してください。

