友達が使っているガス会社の料金と、そのガス会社がインターネットで発表している値段が違ったので、そのガス会社に変えるのを迷って、協会にご相談をいただきました。
ご相談内容
状況
ご相談いただいた方の料金です。
請求金額 | ご使用量 | |
---|---|---|
戸建て借家 | 4,300円 | 3.2㎥ |
ガス会社が公表している値段と、ご利用者の料金との差額。
基本料金(税込み) | 従量単価(税込み) | |
---|---|---|
ガス会社が公開している価格 | 2,420円 | 770円 |
実際の価格 | 1,650円 | 385円 |
差額 | 770円 | 385円 |
ご相談者と同じ使用量と比較した場合
同じ使用量で試算した場合、どのような請求金額になるのでしょうか。
使用量 | 基本料金(税込) | 従量単価(税込) | 請求金額 | |
---|---|---|---|---|
ご相談者様の料金 | 3.2㎥ | 記載なし | 記載なし | 4,300円 |
お友達の価格 | 3.2㎥ | 1650円 | 385円 | 2,882円 |
公表価格の料金 | 3.2㎥ | 2,420円 | 770円 | 4,884円 |
公表価格と比べると584円高く見えますが、実際の価格はかなり安く利用できています。そのため、ご相談者様はどう判断すればいいか迷っている状態です。
なぜ、ホームページの公開価格と実際の価格が異なることがあるのか?
そのような状況がおきる理由について、詳しく見ていきましょう。
① プロパンガスは自由料金制
プロパンガスは、会社が自由に価格を決められる仕組みになっています。
法律でも正式に認められています。
そのため、同じ地域でも会社ごとに料金が大きく異なることがあります。
たとえば、A社では基本料金が安い一方、B社では使用料金が割高になるといった違いが生じることがあります。
さらにいうと、同じ会社であっても各家庭によって料金設定が異なる場合も珍しくないです。
自分に合った料金プランを見極めることが大切です。
②一般的な公開価格については、各事業者の自主的な判断に委ねられてる。
ウェブサイトなどでの一般的な料金公開については、各事業者の自主的な判断に委ねられており、法的なルールはありません。
③ 契約内容ごとの料金調整
ガス会社の料金は、家庭ごとの契約内容に応じて変わります。例として
- 給湯器やガス設備のリース契約がある場合
- 家の購入時にガス設備の費用をガス会社が負担している場合
これらの条件が料金に影響します。
設備費用が高く、特にガス会社負担が多い場合には家庭では料金が上がることがあります。
契約内容をよく確認し、自分がどのタイプか把握しましょう。
④ 最安値価格掲載するとリスクがある。
ガス会社が最安値料金をホームページに公開すると、次のような問題が発生することがあります。
- 「公開されている料金よりも高いから値段を下げてください。」といったクレームが多発
- 各家庭の契約内容や地域による違いを一律で説明しきれない
特に全国展開している大手の会社ほど、このリスクを避けるため、平均的な価格や一部の料金プランのみを掲載している場合があります。
公開されている料金だけで判断せず、必ず詳細を確認しましょう。
解説とアドバイス
なぜ、公開されている価格と、実際の価格が違うのか?詳しく解説・アドバイスをしていきます。
ガス事業者には情報開示の義務がある
以前までは、消費者に料金の透明性を確保する取り組みが求められていて、ガイドラインが定められる程度の状況でしたが、現在は法改正が進んでおり、ガス料金の説明を義務化の法律が施行されています。
「ガス事業者は、利用者から料金の説明を求められたとき、必ずその情報を説明する義務があある。」この法律は現在施行されているのです。
プロパンガス利用者様が公平な環境でガス料金で使えるように、整備されてきているということです。
そのため、ガス会社に説明を求めることもできるようになっているのです。積極的に聞くことをお勧めします。
逆にいうと、現在の契約内容でガス会社負担がなければ見直しが可能。
ガス会社が設備費用などを負担していない場合、その分割高な料金を支払っている可能性があります。
お住まいが築15年以上の場合で、過去に給湯器を無料で修理してもらった記憶がない場合、初回の契約期間が終了している可能性があります。
この場合、特に何も連絡をしないまま、割高な料金設定が続いていることがあります。
注文住宅をご購入された方は特に注意が必要です。理由としては、注文住宅をご購入された場合、ほとんどガス会社の負担なく、実費でガス設備をご購入してご利用しているケースが多いからです。
ガス会社に聞くのではなく自身で地域相場を調べる重要性。
料金相場を確認するときは、たとえ信頼しているガス会社であっても、その会社の話だけに頼らず、ご自身でも情報を調べることをおすすめします。
前述したように、契約内容やプロパンガスが自由に値段設定できる法律などの関係の影響でガス会社に悪意がない場合でも、1つの情報だけに頼ると見えない部分が出てきてしまうことがあります。
そのため、プロパンガスの相場を調べる際は、ぜひお住まいの地域で次のような方法を試してみてください。
- 他のガス会社に直接問い合わせをする
- 仲介業者やポータルサイトを活用する
- 消費者団体の情報を参考にする
今はインターネットで簡単に調べられるので、ぜひご活用してみてください。
当協会スタッフから一言
ガス会社によっては、同じ会社でも家ごとに料金が異なることがあります。
都市ガスとは違い、ネットで公開されている価格がすべての家庭で一律ではないのは、プロパンガスでは珍しくありません。
適正な価格でご利用いただくために、「現在利用しているプロパンガスが、実際のところ会社負担がどれだけあるのか。」これが重要な指標になります。
LPガス料金の相談は「プロパンガス料金適正化協会」
プロパンガスの適正価格が分からない・信頼できるプロパンガス会社が見つけられないという方は、プロパンガス料金適正化協会にご相談ください。
プロパンガス料金適正化協会では、プロパンガス料金相談を受け付けております。地域の適正価格を確認したい方/新築や中古住宅でのプロパンガス供給をご検討の中で適正価格で供給できる会社をお探しの方/料金が高くて困っている方/
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