プロパンガス値上げの原因6選【賃貸・戸建て別】おすすめ対処法や問題点を解説

契約しているプロパンガスの料金の値上げ通知を受け取った時、誰もがその理由を知りたいと思うでしょう。

ガスは毎日使用するものなので、値上げの負担は重いものになります。

また、プロパンガスは都市ガスに比べて高額であるのに、さらなる値上げに納得ができないと感じるのも仕方がないことです。

今回の記事では、プロパンガスが値上げされる主な原因と、おすすめの対処法や問題点についてまとめました。

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目次

プロパンガス値上げの原因6つ

プロパンガスが値上げされる主な原因を6つ説明します。

原油価格の高騰

プロパンガスの原料は石油なので、原油価格が高騰した時にはガス料金も値上がりします。

原油価格の高騰によるプロパンガスの値上げは避けられないと言えるでしょう。

しかし「原油価格の高騰」と伝えれば、消費者は納得せざる得ないため、実際には他の原因がある場合でも「原油価格の高騰」という説明がされることもあります。

そのため、プロパンガス販売店から「原油価格の高騰による値上げ」の通知が来た時には、実際に原油価格が高騰しているのかどうかを調べるべきでしょう。

具体的には、サウジアラムコ社が提供するContact Price(CP)が役に立ちます。CPデータはインターネットで検索可能です。

為替レートが円安状態

為替レートの変動によってプロパンガスの価格は変動します。なぜならプロパンガスの原料である原油は海外から輸入しているためです。

例えば、1ドルが110円の時と130円の時では、110円の時の方が安い値段で原油が輸入できます。

つまり、円の価値が下がってドルの価値が上がる円安になると、プロパンガスの価格も上がってしまうということです。

現段階・過去の為替レートは、インターネットで簡単に検索できるでしょう。

需要と供給バランス

多くの商品・サービスが需要と供給のバランスに左右されています。プロパンガスも、需要が上がるほど価格が高くなります。

ガスの利用が多い冬は、ガスの需要が増えてガスが値上げされやすいでしょう。

勧誘セールスで契約

悪質な勧誘に乗ってしまうと、契約をしてから数ヶ月後にプロパンガスの値上げが行われる可能性があります。

契約後の値上げは当初より計画されているものであり、勧誘員は現在使用しているプロパンガスの料金と格安料金を比べさせて、自社の方がお得だと見せかけます。

しかしそれは勧誘のための格安価格で、契約を取得した後に料金を値上げしていくのです。

さらに多くの場合は、契約後の解約がしにくいように契約期間に縛りが設けられています。

販売店の都合

プロパンガス販売店はプロパンガスの料金を自由に設定できるため、販売店の都合でガス料金が値上げされることもあります。

先ほどお伝えしたように「原油価格の高騰」という理由を隠れ蓑にして、悪質な値上げを実施している販売店もあるのです。

多くの消費者は、実際に原油価格が高騰しているかを確認しないまま、値上げに納得してしまいます。

大家さん都合

賃貸住宅のプロパンガス設備は、大家さんが支払っています。しかし、その費用は非常に高額であるため、多くのガス販売店が無料で配管工事・設備を提供し、その費用を入居者のガス料金に上乗せして回収するのです。

また、急にプロパンガスの料金が値上がりした場合には、賃貸物件の大家さんがガス販売店を変更した可能性もあります。

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プロパンガスの値上げ項目は?

プロパンガスが値上げされた時には、どの項目が値上げの対象であったのかを確認してください。

基本使用量(基本料金)

基本料金はガスを全く使用しなくても請求される固定費であり、ガスメーター・ガス容器・高圧ホース・調整器の供給設備の償却費用や、保険・点検調査・事務手数料や設備維持費が含まれています。

基本料金が値上がりすると、固定支出が増えてしまいます。

従量単価

ガス料金は、設定された従量単価にガスの使用量を掛けて算出されます。プロパンガスの値上げの時に変動するのは、主にこの重量単価です。

重量単価が30円値上げされた場合、月20㎥の使用で600円もガス料金が上がる計算になります。

年間で計算すれば、その負担額はより重く感じられるでしょう。

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プロパンガス値上げの問題点

プロパンガスの値上げにはさまざまな問題点があります。

ガス自由化による「自由料金制」

プロパンガスは都市ガスなどの公共料金とは違い、プロパンガス販売店が自由にその料金を設定可能な「自由料金制」であるため、販売店が好きなように価格を決められます。

自由に決められる料金は、従量単価だけでなく、基本使用量や導入費用も含まれています。

LPガス料金の不透明さ

多くの方は、プロパンガスの料金が不透明で分かりにくいと感じています。

先ほどお伝えしたように、プロパンガスは自由にガス料金を設定してきたことから、明確な根拠がない値上げも横行しており、明確な料金を公表しないという行いが慣習化していました。

このような問題点を解決するために作られた「取引適正化ガイドライン」によって、標準的料金メニューの公表が求められたものの、料金設定が分かりにくいという状況はあまり改善していないようです。

料金競争をしない環境

プロパンガス販売店は、ガス料金を値上げしても消費者が他の販売店に流れないように、料金競争を避けてきました。

例えるならば、プロパンガス販売店同士で地域ごとに「不戦協定」を結んでいたのです。

このような状況が長く続くことで、プロパンガス料金はどんどん値上がりしていきました。

LPガス乗り換えにくい「NG会社」制度

プロパンガス販売店は違いの顧客を奪い合わない「NG会社」を持っており、お互いに消費者の乗り換えを断るという仕組みを作っています。

例えばA販売店とB販売店がNG会社である場合、A販売店を使用している消費者はB販売店に乗り換えを依頼しても断られてしまうのです。もちろんこれはB販売店からA販売店への乗り換えを希望した場合も同様です。

乗り換え検討をしない消費者

消費者の中には、プロパンガス販売店が乗り換えられることを知らない方もいます。特に地域に密着した営業を行なっているプロパンガス販売店があると、多くの人が「その販売店を利用しなくてはいけない」と考えてしまうのです。

通常の買い物をする時には、価格や質の比較をするのに対して、プロパンガスだけは長年同じ販売店を使い続ける人が多い状態は、プロパンガス販売店にとって非常に都合が良いと言えるでしょう。

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プロパンガス値上げは正当?

プロパンガスの値上げが正当かどうかは、現段階で多くの人が疑問に感じているものです。

取引方法の問題点が指摘され続けている

プロパンガス販売店のガス料金の値上げを問題視した経済産業省資源エネルギー庁では、このような問題を改善するために取引適正化ガイドラインを制定しました。

このガイドラインでは次のような内容が定められています。

  • ガス料金の根拠・情報を消費者に提供する
  • 標準的な料金メニューと平均的な使用量に応じた月額料金例を公表する
  • ガス料金を値上げする時には、その理由の説明と事前通知をする
  • 集合住宅を含めて消費者からの苦情や問合せには迅速かつ丁寧に対応する

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プロパンガス値上げは拒否できる?

プロパンガスの値上げに疑問を感じた時に、拒否をすることはできるのでしょうか?

アパート・マンションの場合

残念ながら、アパートやマンションなどの集合住宅では、プロパンガス販売店は大家さんと契約を結んでおり、入居者が自由に販売店を変更する権利を持っていません。

そのため、ガス料金の値上げも拒否することができないのです。

どうしても納得がいかないという方は、別の物件に引っ越すという選択肢しかないでしょう。

戸建て(持ち家)の場合

戸建て住宅の場合には、プロパンガスの値上げを拒否し、プロパンガス販売店を乗り換えることができます。

なぜなら、消費者は自由にプロパンガス販売店を選ぶ権利を持っているためです。

ただし、契約内容によっては違約金が発生する可能性があるでしょう。

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まとめ

プロパンガスは、さまざまな理由で値上げされてしまう恐れがあるものです。

自分ではどうしたら良いのかが分からないという方は、プロパンガス料金適正協会にご相談ください。

プロパンガス料金の値下げ・契約トラブルなど、プロパンガス契約や料金の困り事の解決をしっかりサポートします。

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