相談事例46 【被災母子家庭、高額な毎月のガス料金に悩む】

2019年5月20日、福島県いわき市にお住まいの女性U様からの相談。

3.11震災で自宅を失い、新築補助金支払い期限が迫った数年前に無茶なローンを組み新築した為、毎日節約をして生活をしてきたが、ガス料金がかなり高額な光熱費となっており値下げできないかとの相談。

基本料金・・1.800円 従量料金・・@549円~  Oガス会社供給

契約時の詳細を伺ったが、新築工務店からのガス会社を紹介され、疑うことなくガス供給契約書にサインをした。最近、その契約書内容を確認したところ、「配管無償工事」「給湯器無償設置」「ルームエアコン無償貸与」と合計782,000円で15年間縛りの契約がされていた。
そのせいか、ガス会社に値下げの交渉を行っても、地域の平均価格との意固地な回答しかしてくれないとの申し出。

直接ガス会社の社長と交渉し以下の価格に値下げ成立した。

基本料金・・1,500円 従量料金・・@380円


目次

考察

実際、私事でもあるが例の震災で家族・実家を失い同様の無茶なローンに悩む被災者の一人として、今回相談者のガス料金だけは何とか安くしてあげたいと思い、直接ガス会社の社長と値下げ交渉にあたる。
相談者が今まで値下げ交渉を行ったにも関わらず全く応じてくれなかった理由としては、契約時無償貸与額782、000円の「縛り」の契約書の存在である。
これだけ高額簿価で縛っておけば、他社への切り替え(業者変更)は実質的に不可能である。
しかし、相談者に色々確認したところガス契約時にその無償貸与内容含め一切説明がなく捺印を迫られたとの事実が確認された。
つまり、ガス供給契約時にガス会社側は「重要事項説明」を怠っていた事実がある。
その件で突き詰めて追及して値下げに同意させた。

先の宮城県石巻市仮設住宅約8,000世帯に対しても、本協会が介入して@600越えの高額請求を@300円に値下げさせたが、LPガス業界の実態は今でもかなり不透明であり、新規契約時には細心の注意が必要と言える。

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