某日、静岡県浜松市浜北区在住の理容業を営むご主人からのご相談。
現在のガスメーカーとは親の世代から既に、30年のお付き合いをしているが、ガス料金が家計に重い負担となっています。現メーカーと値下げ交渉できないかとの問い合わせです。
2008年1月度の請求
店舗 ・・・ | 基本料金 1,800円 | 25m3使用で16,800円の請求(税抜き) |
従量料金 600円 | ||
自宅 ・・・ | 基本料金 1,800円 | 10.5m3使用で8,100円の請求(税抜き) |
従量料金 600円 |
合計24,900円の請求(税抜き)
ご主人の相談を受け、料金相談センターのスタッフが直接供給メーカーK社へ価格改定を打診するも、協会との直接交渉は拒否されご主人自ら交渉して頂きました。結果、従量料金100円引きの500円で価格改定とのK社の返答でした。
その経緯を踏まえ、協会から販売店変更をご主人に提案。協会の賛助会員である地元のガスメーカーS社へ変更することにしました。その結果は以下のとおりです・・・・
店舗 ・・・ | 基本料金 1,800円 | 25m3使用で9,300円の請求(税抜き) |
従量料金 300円 | ||
自宅 ・・・ | 基本料金 無 料 | 10.5m3使用で3,150円の請求(税抜き) |
従量料金 300円 |
合計12,450円の請求(税抜き)
考察 1
本件は、偶然にも計算上半額になったケースですが、実際の話です。通常の商習慣では30年もお付き合いしている『得意先』には安く販売する配慮が働きますが、プロパンガス業界では大手販売会社になれば一社で数十万件の顧客管理を強いられ、輸入価格の上昇に伴う値上げは電算的タイムリーに行われるも、逆に輸入価格の下落に伴う値下げは対応が鈍く販売店側の都合で値下げをしない場合もでてきます。
結果的にその蓄積によって、長年にわたって契約しているお客様ほど高い料金を支払っているケースが多いのです。
又、今回のように【同一敷地内2契約】の場合、両親と別宅でガスメーター二個を取り付けている場合も一軒分の基本料金を免除して頂く交渉は可能となります。もし、現供給メーカーから拒否されたら要望に応じてくれるガス屋に変える意思の姿勢を見せれば対応も違ってきます。販売店側からすれば、一契約で二軒分のガスを使用して頂ける魅力的物件だからなのです。
余談になりますが、今回のガス屋変更の手続き中に現供給会社のK社営業員がご主人に、新しいガス会社と同条件にするから、切り替えは考えなおして欲しいとの打診があったそうです。これには、温厚なご主人もさすがに激怒したようです。
ご主人によれば、過去30年に及ぶプロパンガス料金の過払い金は計算の結果なんと新車一台分に匹敵するとの申し出でした。ちなみに一年後、協会が紹介した販売店の先月のガス料金をチェックしましたところ、従量料金は20円程高くなっており@320円との結果でしたが、適正価格の範疇であり、輸入価格・為替変動に伴うものと判断され特に問題ない旨説明致しました。
NPOプロパンガス料金適正化協会では、消費者に対して販売店変更の手続きを行った場合は、その後のフォローも継続的に行っております。
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