2016年7月5日、熊本地震で被災された「みなし仮設」賃貸物件にお住まいになっている被災者からの相談であった。生活費に事欠く住環境で、毎月請求される高額なガス料金に困惑しているとの相談。
基本料金1,860円 従量料金@588円
東日本大震災に於いても、東北の仮設住宅に対する高額なガス料金問題の解決も協会主導で取り組んできた経緯があるが、今回の熊本地震の被災者に対しても、まさに危惧していた相談内容であった。
早々、ガス屋との値下げ交渉の結果・・・
基本料金1,488円 従量料金@466(~10㎥)、@383円(~20㎥)への値下げ成立。
考察43
全国のガス事業者に対しては、「企業としての社会的使命」を自覚してほしいものである。
公共性が極めて高い商品「LPガス」を扱う業界として、企業としての社会性を無視した企業論理が黙認・助長されてきた結果、企業本来の社会的使命を忘れた、利益追求の横行が当たり前の業界になってしまっている。
その結果、社員の士気の低下・消費者からは見離され、今回の被災者も新しい住処はLPガスは一生使いませんといった結論に達するのである。
この構図は、被災者だけに限らず全国の若い世代が入居している賃貸物件にも言えることであり、年々全国のLPガス消費者離れが20~30万世帯に達している理由がここにある。
LPガスは、震災にも強い分散型エネルギーで環境にも極めて有利な貴重なエネルギーだ。
本来、灯油給湯・オール電化・都市ガスからの燃料転換を勧めて消費者を増やして頂きたいところである。
それには、LPガス料金の透明化が喫緊の課題と言える。
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